×隣のヤンキー少女×
「―……で、
何でそんな不良になったの?」
「…………」
直球かよ…。
「あんたにはさ、遠慮ってもの無いの?」
「あんま無ぇな」
認めるのか。
「…友達に裏切られたんだって?」
「それも ばばあか」
どんだけ口軽いんだよ…。
あたしは諦めて、コイツに話すことにした。
「……高校に入って、すげぇ仲良くなった子がいた」
「うん」
「だけど、そいつにはよく“お金かして”って頼まれたんだ」
「……」
「あたしには、何故か絶対 返してくれるって確信があってさ…。
ほんと、バカ」
「…で、そいつは?」
なんであたし、躊躇もなくコイツに話してんだろ。
「散々あたしに金かりて、学校やめた。しかも、連絡は取れなくなって 家にもいないんだ」
「んだよ それ……」
「結局 人ってそんなもん。
だからあたしは友達なんて作んないし、信じない」
――なんであんたは、そんな悲しい顔すんの…?
「だけど、あたしが学校 行かなくなって 出会ったのが今つるんでる奴ら」
「不良の集まりね」
「………。
あんたには分かんないよ」