×隣のヤンキー少女×
「てかさ、ちゃんと紀理って呼んでよ」
「ヤだ」
「なんで?」
「まだ紀理だって認めてない。 ってか認めたくない」
「とことん否定するね」
笑ってる。
何がおかしいんだ…。
「俺がこんなカッコよくなったのは、亜美のためなんだけど…?」
「なんでカッコいい事 前提だよ」
ナルシストだな。
正真正銘の。
「そんくらいじゃないと、亜美の事 守れないっしょ?」
「…………守る……?」
「そ。 ガキん頃の俺の決意(笑)」
一瞬…。
記憶が、脳をよぎった。
「…………」
夕日に照らされた泣いてる紀理。
「…亜美?」
涙をぬぐって、真っ直ぐな瞳であたしを見た紀理が
言った言葉は。
「…思い…出した」