×隣のヤンキー少女×
「ねぇねぇ咲坂くんっ!」
ホームルームが終わり、帰ろうと教室を出た俺に話しかけてきたのは クラスの女の子。
「あ 永木、何か用?」
「うん、あのね」
永木はどっちかって言うと、派手めなギャルのグループ。
クラスでもよく話すし、女子では仲がいい一人だ。
「咲坂くんが引っ越したとこって あたしんち近いんだよね。
駅まで一緒に帰んない?」
「あー、そうなの?
んじゃ帰ろっか」
「あと…あたし、傘もってきてないんだぁ。 入れてくんない?」
「ん。りょーかい」
永木は友達としてしか思ってないし、一緒に帰ると言っても何の抵抗もない。
俺はためらいもなく了承した。
自分で言うけど、俺は男友達も女友達も多い。
目立つ方だと思うし、女子から告られることも しばしば。
ま、俺には亜美がいるから全部断ってるけどね。