×隣のヤンキー少女×
髪の毛からポタポタと落ちる雫や、濡れた制服が妙に色っぽい。
そんなアイツから目が離せない自分がいる。
だけど今は そんなこと考えている場合じゃない。
「何 人んち勝手に上がってんだよ!」
「いや、俺カギ家ん中忘れて、入れないんだよね」
「はぁ??」
だからって代わりにうち来るのかよ!
「亜美、悪いけどタオルかしてくんね?」
「アンタはナルシストな上に自己中なのかよ」
「面目ない」
まだ少し、自分の鼓動が早いままなのが気に入らないが。
あたしは仕方なくタオルを出し、手渡した。
「…じゃ あたしシャワー浴びてくるから」
「え なんかエロい」
「………追い出すぞ」
「すいません、大人しく待ってます」
それも どうかと思うが。
…シャワーを浴びている間も、アイツの唇の感触が まだ離れなかった。
今日もアイツが一枚上手で。
あたしには、そんなに隙があんのかな…?