ダブルハーツ


怪訝に顔をあげると、彼女は満面の笑みで両手に花柄の包みを抱えていた。


「何の用かしら?」

上村ちさとは、前の空席から椅子を引いて腰を落とした。


「昨日はありがとう。お礼ついでにお弁当を作ってきたの。」
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