王子様の秘密-下-
恭平君は何度か謝ってくれたけど、どれも耳に入らなかった。
「…そういえばさぁ」
「なに、深川…
お前は絶対パステルピンクとか着るなよ?」
「二重の意味で殴られたい?
浴衣の話するなってことと、私の怒りダブルだけど♪」
「遠慮…させていただきます…
で、話ってなに?」
喧嘩するほど仲が良いって言うしね…
なんだかんだ言って…
栞がここまで男の人と話すのも珍しいなぁ…
なんだか、言い合う二人を見てると、楽しくなってくる。
無意識のうちに笑顔になっていた私を見て、二人は不思議そうな顔をした。
…それもまたおもしろかった。
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