王子様の秘密-下-



神崎さんは、成弥と別れたからか…

“イジメ”と言うよりも、“嫌がらせ”程度で済んだらしい。

やられっぱなしだと、栞は怒っていた。



「栞」

「うん?」

「栞は…恭平君どう思う?」

「…ぶっ」



栞が飲んでいたカフェオレを吹き出した。


以前の私だ…



「な、ななななに言って…」

「栞、怪しーい…」

「怪しくなんかないってば!!」



栞は、ティッシュでこぼしたカフェオレを拭きながら言った。


…顔赤いじゃんっ



「私に隠し事する気ぃ?」

「~っ!!」

「素直になりなさい♪」

「…気にはなってるよ!!
でも、好きじゃないからっ」

「栞の意地っ張り~」



栞と恭平君が付き合ったら…

きっと素敵な恋人になれるよ。


喧嘩してばっかりだけど、お互いのこと気にしすぎなだけだよね?



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