王子様の秘密-下-



「桜木ー…
ちょっと話が…あ……」

「え?」



私を見て硬直する九条君。



「えっと…その…変、かな?」

「いや、全然…
いつもの桜木と雰囲気違くて驚いた…」

「え?
そうかな?
ありがとうっ」



私が笑うと、九条君の顔が真っ赤になった。


…こっちまで照れるよ…



「話って?」

「いや…やっぱ、いい…」

「?」



そのまま九条君は行ってしまった。



「やっぱり、どこかおかしいかな…?」



パステルピンクの方が良かったのかも…



「あーあ、九条、真っ赤じゃん…
陽菜、大丈夫だよ。
よく似合ってる♪」

「ほんと?」

「うん」



栞にそう言われ、不安だった気持ちも晴れた。



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