王子様の秘密-下-



「きゃっ」



転ぶ!と思って目をつぶった。



…あれ?痛くない?


目を開けると…



「賢君!!」

「陽菜ちゃん、大丈夫?」



ち…近いっ!!


賢君に支えられるようにして、転ばずに済んだらしい。



「ありがとっ!!
助かったよ~
下駄馴れなくて…」

「今日の陽菜ちゃんすごく綺麗だよ」

「…っ!!」

「成弥の所行くんでしょ?
一人だとまた転びそうだから、一緒に行ってあげる」

「…ありがと」

「じゃあ、行こ?」



そう言われ、賢君に手を握られた。


さっきからドキドキしてる…


やだなぁ…

これじゃあ、成弥に会うまで心臓もたないよ…



きっと、浴衣のせいだ…


浴衣が私をおかしくさせてるんだ…



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