王子様の秘密-下-



「桜木さん、どうしたの?」

「泥まみれじゃん」



周りの子からいろいろ聞かれた。

心配してくれる人もいたけど、中には笑ってる人もいた。



「汚い~」

「あれで恥ずかしくないの?」



仕方ない…

ジャージが使えないわけじゃないし…

洗えばなんともない。



「桜木」

「九条君?」



“イジメ”なんて、気のせいで…

きっとすぐに終わる。



「どうした、そのジャージ」

「えっと…
ちょっと転んじゃって…
あはは…私、ドジだからさぁ」

「そうか?
何か困ったことあったら遠慮なく言えよ?」

「うんっ
ありがとう!」



このやり取りを見ていたなんて…



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