覚醒ラバーズ
放課後の誰も居ない教室。
あたしは仲良くなった友達の帰りを待ち、1人で携帯をいじっていた。
入学して1カ月。
みんなそれぞれ色んなクラブ活動に専念している真っ最中だ。
無人の廊下には楽器の音色が響き、目の前のグランドではたくさんの人が走り回る。
それが羨ましいと思うわけでもないし、1人の時間が嫌だと思うわけでもない。
勉強したり、絵を描いたりと、静かに過ぎていく時間を楽しむ。
めんどくさがりなあたしにはこれが1番だと思った。