空の彼方の君へ。
「沙希!」
「は、はいっ」
一人であたふたしていると、優斗がスクッと立って私を呼んだ。
「ごめん・・・」
優斗は謝ると同時に私を抱き寄せた。
え!?
何で私、優斗に抱きしめられてるの!?
「沙希、好きだ・・・」
優斗に耳元で呟かれて、頭の中が真っ白になる。
沙希、好きだ・・・。
好きだ・・・?
好き!?
やっと整理が出来ると、優斗は私から離れた。
少し残念・・・・・・。
優斗を見ると、顔を真っ赤にさせて横を向いていた。
「あー!まだ言わないつもりだったのに!沙希が可愛いすぎるからぁ〜!」
優斗は頭をくしゃくしゃと掻く。
そして、バッとこっちを向いて
「沙希!!昨日会ったばっかりだけど、好きだ!付き合って!」
真っ赤な顔を真剣な顔にして私に頭を下げてきた。
きっと、私の顔も真っ赤だと思う。
私は優斗にぎゅうっと抱き着く。
「私も好きです・・・付き合って下さい」
ちらりと優斗の顔を見ると、ビックリした顔。
私だって出会って二日目で付き合えるなんてビックリだよ。