空の彼方の君へ。
「なんだ、一歳差じゃん。タメ口決定!お前、名前は?」
「相川沙希です」
いつもなら、こういう時は名前教えないんだけど。
この人カッコイイし、悪い感じじゃなさそうだから教えちゃった。
「沙希な。俺は柊優斗。優斗って呼べよ」
「はーい!」
私が元気よく答えると優斗はよし、と言って私の頭をくしゃくしゃ撫でた。
「髪がボサボサになるー!」
「あはは、わりいわりい」
なんか憎めないな・・・・・・。
私と優斗はこんな感じでずっと話していた。
「うわっ、ヤベッ!沙希、俺帰る!明日も来れるか?」
優斗は腕時計を確認すると慌てはじめた。
「あ、うん。来れるよ」
「じゃ、また明日な!」
優斗はそう言うと帰っていった。
何なんだろう・・・・・・?
疑問に思って優斗と同じように時間を確認してみる。
さ、3時!?
明日学校なのに!
私も優斗みたいに慌てながら家へと走った。