空の彼方の君へ。
雑な字に、綺麗な言葉。
馬鹿優斗・・・・・・。
字と言葉が合ってないよ。
最後まで私の幸せをねがって。
ねえ、気づいてよ。
私の幸せは、君そのものだと。
私が愛してるのは、君だけだということを。
私の幸せは、優斗とずっと一緒にいることなんだよ?
本当、馬鹿・・・・・・。
読んでる最中に気づいた。
手紙の所々、字が滲んでいることに。
「俺さ、優斗がその手紙書いてんの見てたんだよ。見てるだけで、読んでねぇけど」
疾風が泣いてる私を見ながらぽつり、ぽつりと話し始める。
「俺だけに、本音言ったんだ。泣きまくって『死にたくない、傍にいたい』って。強気じゃない、弱い優斗を初めて見た」
優斗。
なんで一人で抱え込んじゃうの。
あなたと最初にした''ずっと一緒''って約束は、どれだけ思いものだった?
「優斗は、この手紙を書いて死んで逝った」
ああ、やっぱり。
優斗を苦しめていたのは病気じゃなくて、
私だったんだ。