空の彼方の君へ。
「見せる!学校で見せるからそれ以上汚さないでぇ!!」
佐奈は部屋を散らかすのが大の得意。
このまま10分もすれば、この部屋は物で簡単に埋まってしまう。
それだけは絶対に嫌・・・・・・!
「学校、早く行こう!」
しっかりと手紙を持って、家を佐奈と一緒に後にした。
「もー!そこまで散らかさないって!」
いやいやいやいや。
絶対にヤバいことになってましたよ。
佐奈の言葉に鼻でフッと笑うと、佐奈はふて腐れたのか頬をプクッと膨らませる。
「沙希のバーカ!」
「はいはい、馬鹿ですよー」
舌を出してあっかんべーをしてきた佐奈。
そんな佐奈を笑いながら軽くあしらう。
私の笑顔を見た佐奈は急に真剣な顔つきになり、言う。
「もう、元気になった・・・?」
「・・・うん。ありがとう、佐奈」
私が微笑むと、佐奈も笑って返した。