空の彼方の君へ。
「で、沙希。天国からの手紙とやらを見せなさい」
何とか数学が終わると教科書をしまう間もないスピードでお馴染みになってきた屋上に連れてこられた。
連れて来た人はもちろん、佐奈。
私に手を差し出し、まるでカツアゲみたいに絡んでくる。
私は渋々その手に手紙を置いた。
佐奈は満足そうに微笑んで封筒を開けた。
「ぐずっ・・・」
そして、次第に泣き出してしまった。
「さ、佐奈?」
「う、わああぁぁぁん!」
「え、ちょ!?大丈夫!?」
「何でこんなにも沙希を想ってるんだあー!!」
えへへ///
佐奈の言葉に照れる。
確かにその手紙は痛い程優斗の想いが伝わってくる。
それゆえ、恥ずかしくてこの前の1回きりしか読んでないんだよね。