空の彼方の君へ。
「無理に恋しなくてもいいと思うよ?今はまだ優斗さんを忘れられないならそれでいいし、恋したいならすればいい」
ようはあんたの気持ちしだいよ。
そう言って佐奈はちゃっかり頼んでいたカフェオレを飲む。
「私は疾風とかいいと思うよ?」
「ゲホッ・・・」
佐奈のカフェオレを勝手に飲むと、佐奈が爆弾発言をした。
カフェオレを飲んでいた私は見事に吐き出した。
「汚い!!」
「すんません」
佐奈に注意されておしぼりで拭く。
「だって、疾風なら優斗を好きな気持ちも受け止めてくれそうじゃん?」
「そうかもだけど・・・なんか利用してる気がするよ」
再び佐奈のカフェオレに手を出す。
「俺は利用してるとは思わないよ?」
「ごふっ!」
堪えた!
堪えたぞ私・・・・・・!
話の中心人物、疾風が登場したにも関わらず、カフェオレを吹き出すことを堪えられたことに感動。
佐奈は本気でビックリしたらしく、目を見開いて固まっていた。