S.S.P.  学校警護係
点滴を取り換えながら、看護師さんが話しだした。
「手術を終えてから、一度も目を覚まさないんですよ…。」
え?そうなの?
陸、大丈夫なのかな…?
「手術が終わってから3日も経つのに…」
そんな…
って、係長!
3日前に終わってるんじゃないですか!
もっと早く言えよ!
「では、失礼します。また何かありましたら、ナースコールお願いします。」
看護師さんはそう言って、病室を出て行った。
陸は一向に目を覚まさない。
このままずっと寝たままだったらどうしよう!
植物人間じゃん!(ちょっと違うだろ)
そんなの、やだよ!
「陸、起きてよ!目覚ましてよ!」
私は陸の体を必死に揺すった。
それでも、起きない。
「やだよ、陸…私、陸にまだ『好き』って言ってないよ…。」
私は揺するのをやめた。
その代わりに、さっき流したはずの涙が、また流れ始めた。
「陸、好きだよ……植物人間なんてやだよ!!」
私がそう叫んだ瞬間……
「ぶぶっ…!」
へ?
り、陸?
< 161 / 175 >

この作品をシェア

pagetop