S.S.P.  学校警護係
「兄ちゃん、嘘はダメだよ~。ちゃんと女連れてんじゃん。最初から売るつもりだったんだろ?」
はい?話がよくわかりません。
売る?って何を?
「だから、こいつは違うんだよ!妃、逃げろ!!」
へ?!
階段上りきったばっかなのに!
でも、すごく恐い顔で言うから、私はタダ事じゃないと判断し、くるりと後ろを向いて逃げようとした。
が、両腕をコワーイお兄さんに掴まれ、逃げることができなかった。
「妃!」
でも………
「私を誰だと思ってんの?」
私は、掴まれていた腕でお兄さんの顔をぶん殴り、右横の窓一直線に走った。
「まさか貴様!ここは3階だぞ!」
陸と話していた親分(?)的な人に言われる。
「だからー誰だと思ってんの?天下の七瀬妃だよ?」
「お前持ち上げすぎだろ…」
「陸は黙ってて!では皆さん、ごきげんよう。陸、あとはよろしく!」
「は?!おいっ…」
私は3階の窓から華麗に飛び降り、見事に着地。
「あいつすげー…」
「兄ちゃんも大変だね…」
こんなことを言われてるなんて知らずにね。
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