スプラッシュ


『なぁ、あんた。有里は部活辞めるから。』

「えっ?」

『わかんねぇ?俺、今日のこと怒ってんだよ。』

「あたし、部活辞めたくない。」

『こいつがいるからか?』

そう言って月島さんを指差した。


「月島さんは関係ないよ。あたし野球部の皆に仲間だって言われて嬉しかったの。だから絶対部活は辞めないから。」

『俺の言うことが聞けねぇの?』

「聞けない。」

『は?お前ふざけんなよ。』

「龍斗、もう別れようよ。」

『別れる訳ねぇだろ!』

「あたしはもう龍斗が好きじゃないよ。」

『俺は好きなんだよ!別れるとか意味わかんねぇから!』

「もう遅いからとりあえず今日は帰って。今度ゆっくり話そう。」


今話しても龍斗が冷静に聞いてくれるとは思えない。

それに月島さんもいる。

帰るのを渋ってた龍斗をなんとか帰らせ、月島さんを見た。




< 21 / 22 >

この作品をシェア

pagetop