恋心ー番外編ー
徹きてんなー。


バスの中じゃ動けないもんな。


たしかにカッコイイからな徹。


周りに女の子が群がるのはわかる。


しかし、周りの女の子完全無視ってすげーな。


徹は、恵理ちゃんだけだもんな。



俺も鈴木先輩だけなんだけど、なんで男と座ってるわけ。





廃部寸前の天文部の夏合宿。


部員獲得を目指して、夏合宿を部員以外でも参加できるようにした。


『星の夕べ

ロッジに泊まって、夏の星を眺めてみませんか?』




俺はこれを廊下に貼ってあるのを見て、すぐ申し込んだ。


天文部の鈴木先輩に近づくために。




高校入試当日、俺は寝坊した。


前日緊張してなかなか寝られなかった俺は、朝方寝てしまったのだ。


一人暮らしの俺を起こす人は誰もいない。


目覚まし時計や携帯電話のアラームをセットしてあったのに、寝ぼけて全部止めてしまったのだった。


速攻で着替えて、タクシーを呼んで高校に向かって、


ギリギリ………アウト。



目の前が真っ暗になった。
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