初恋町〜また、君に恋をする〜
「れ、ん…?」
自然と声に出てしまった。
声に気が付いたのか、“蓮”が私の方を見た。
「え…?な、…つ…?」
何が何だかわからずに、戸惑い、驚いた表情で、私の名前を呼んだ。
久しぶりに聞いた彼の声は声変わりしていて大人っぽくなっていた。
だけどずっと聞きたかった声。
「……夏、だよな?」
「夏だよ!白石夏!」
思わず笑顔でそう叫んでしまい蓮に駆け寄った。
「夏!久しぶり!ど、してここに?」
まだ戸惑いを隠せない表情で私を見ながら、一番気になっているであろう質問をしてきた。
「また、戻ってきたの。」
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