初恋町〜また、君に恋をする〜



車に乗って三時間ぐらいで町に着いた。




あぁ、懐かしい。




ついてすぐにそう思った。


六年も離れていたのに何一つ変わっていなかった。


なんだか嬉しい気持ちになったが、逆に不安な気持ちにもなった。




この町は、変わってしまった私を受け入れてくれるだろうか。




そんな不安に駆り立てられた。


六年間で何も変わらないはずがない。


私もそれなりに成長した。


いいようにも。悪いようにも。


あっちの町で楽しいことも、たくさんしたけど、嫌なことも、たくさんした。


だから昔の友人や、初恋の人に会うのが怖かったが不安よりも期待の方が大きかった。




なぜならあの人はいってくれたから。


“過去を引きずっても仕方ない。肝心なのは、これから先の、未来だよ。”


と。




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