かけがえのないキミへ
背負う自信あるよ、
でも──…生き抜く自信はない。
一人になると、変なことばかり考えてしまう。
なんでかな?
だから人肌が恋しくなるのかもしれない。
『先生、あんまり引っ付くと誰かに見られるよ?』
『私は見られてもいいわ』
『俺が困る。一人にして』
俺は先生の腕を離し、昨日とは違うベッドの上に寝転んだ。
『ゆっくり休みなさいね』
先生は一人の女から保健室の先生に戻った。
そして俺はカーテンを閉めて、目を閉じた。
──…キミの名前は?
キミは首を横に振る。
──…キミはどこに住んでいるの?
キミはまた首を横に振る。
──…キミは何故シャボン玉をしているの?
キミは潤った瞳で俺を見た。
──…シャボン玉好きなの?
キミは首を縦に振った。
目を開けると、白色のカーテンがゆらゆらと揺れていた。