かけがえのないキミへ
夢でも見ていたらしい。
夢にまでキミが現れるなんて、相当キミが気になっている証拠なのかな。
『城谷君、次から授業出なさい』
先生はすっかり保健室の先生になっていて、俺に命令をする。
俺は先生に従うかのように、ベッドから下りて、教室に戻った。
『ぐっすり寝れた?』
『まぁな』
自分の席へと着き、また夢の中に入って行った。
……─いつの間にかもう学校は終わりの時間。
竜也は俺に手を振って、足早に帰って行った。
俺は一人、教室である人を待っていた。
『怜、お待たせ!』
『全然。行こうか?』
朝に約束をした、梨花と買い物に出かける。
学校を出て、若者が集まる専門店へと行く。
店に入ると、うるさいくらい耳に響く音楽が流れていて、俺はあまりこういう場所は好きじゃない。
梨花はある服屋に入り、ワンピースを選んでいた。