かけがえのないキミへ
『どっちがいいかな?』
梨花が俺に見せてきたワンピースは、ピンク色で黒の水玉がついたワンピースと、みどり色で黒の水玉がついたワンピースだった。
『ピンクかな?』
俺は適当に言うと、梨花はピンクのワンピースを手に持ってレジに向かって行った。
『ピンクでよかったの?』
『うん!怜がピンクがいいって言ってくれたからピンクでいいの』
梨花は俺の隣で満足そうな笑顔を浮かべていた。俺は『ふーん』とだけ言って、梨花の言葉を流した。
俺達はあるファーストフード店に入り、休憩をとることにした。
ファーストフード店は学生たちで混雑をしている。
飲み物等を買い、空いている席に座って、俺は携帯をいじっていた。
『ね、怜?怜はあたしのこと彼女だって思ってくれてる?』
梨花の突然の言葉に、俺は驚きを隠せないでいた。