狼クン達のオリの中③【完】
でも、あの黒オーラ……。


一瞬で車内を凍りつかせるほどの威力だった。


それに……


『計算なくして、あの人には勝てないでしょ?』


そう言ってニコッと笑った薫。


その笑顔は、ものすごくかわいかったけど。


素直さそのものだったけど。


でも……。


“あの人”って誰? ……って。


あたしに聞かせない……圧倒的な迫力が、薫にはあった。

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