狼クン達のオリの中③【完】
終わりの音
「こんなところまで、なんの用?」
大河くんが案内してくれたゲストルーム。
その中に、入った瞬間、涼がクルリと振り返った。
なんの感情も持たないような、冷たい瞳で。
「別れたオレと。
今さら、なにを話したいわけ?」
切り込むような、鋭い声をあたしに落とす。
そんな涼の言葉と声色の鋭さに……。
「……っ」
なにも言えず、あたしはビクッと震えて固まった。