狼クン達のオリの中③【完】
ぐしゃぐしゃになっても、自分の気持ちをぶつけたのに。


それなのに、涼は……。


「…………」


自分の気持ちや、質問の答えを聞かせてくれることはなかった。


ただ……。


ただ……。


「悪いけど。
その話は、もうしたくない」


短く、淡々と。


鋭く冷たい声でそう言って。


涼は、足早に部屋を出て行った。
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