狼クン達のオリの中③【完】
涼の目を見つめて、自分の気持ちを口にする。


「あたしが、こうしていたいのは。
あたしが、ずっと一緒にいたいのは。
涼だけ、なんだから」


すると涼は……。


あたしの髪をするりと撫でて、そして、あたしの耳元に口を寄せた。


「大丈夫。
これからは、もう離さない」


そう言って、涼は首からあたしの腕をはずして、左手の薬指に軽くキスをした。


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