共に行く者
顔を赤らめて恥じる孝一を見ていると、子供時代に戻ったみたいだ。

コイツとは家が隣だったら、昔から一緒にいた。

それこそ空気みたいなもんで、近くにいないと落ち着かない。

グループになっても、孝一とはずっと一緒だった。

でもだからこそ、思うこともある。

「…なあ孝一」

「ん?」

「オレがグループを作ったこと、そしてお前を有無を言わせず引き入れたこと、恨んでいるか?」

「…はっ? また何をバカなことを唐突に言い出しているんだよ?」

「お前結構ハッキリ言うよな…」

オレは遠い目をして、親友を見た。

「いくら僕が気が弱くても、嫌なことは嫌だって言うよ。それにグループは楽しい。そこへ入れてくれたことを感謝こそすれ、何で恨むんだよ?」

「だってお前に一言も言わず、入れたしさ」

「入れたって言うより…。和城の回りに人が集まって、今のグループになったんだろう? だから僕は最初からいたんだよ」

「まあ、な」

「だから別に不愉快じゃないよ。みんな、良い人だしな」

…そう言うわりには、どこか苦笑じみている。

やっぱり利実のこと、か…。
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