共に行く者
「まっ、利実ちゃんもきっぱり失恋できたことだし、これでいろいろ吹っ切れてくれると良いんだけど…」
「時間はかかるだろうな。それでもオレ達はほっとくしかないんだよ」
「…そうだね」
何やら考え込んでいる孝一を見て、オレは首を傾げる。
「何そんなに考えているんだ? まさか利実のこと、好きだったのか?」
オレの言葉を聞いて、孝一は物凄く呆れた顔をした。
「…僕、彼女が和城のことを好きだって気付いたの、早かったって言っただろう? そんなコに、恋愛感情なんて抱かないって」
コイツは大人しそうな顔をして、結構言うな…。
「僕が考えていたのは、彼女の気持ちが冷めるまで、暴走しないかってこと。ただでさえあんなに暴走しやすいコなのに、これからはどうなるんだろうって」
「それでもその矛先はオレに向けられるだろうよ。アイツもそれで納得したんだし」
「それが一番問題なんじゃないか! 彼女、悪い人達との付き合いがあるみたいだし…」
「はっ! 売られたケンカは買うまでよ」
「和城ぉ…」
「んな情けない顔すんなよ」
オレは木から背を浮かせ、孝一の所へ歩き寄った。
「何となるって。気にすんな」
「時間はかかるだろうな。それでもオレ達はほっとくしかないんだよ」
「…そうだね」
何やら考え込んでいる孝一を見て、オレは首を傾げる。
「何そんなに考えているんだ? まさか利実のこと、好きだったのか?」
オレの言葉を聞いて、孝一は物凄く呆れた顔をした。
「…僕、彼女が和城のことを好きだって気付いたの、早かったって言っただろう? そんなコに、恋愛感情なんて抱かないって」
コイツは大人しそうな顔をして、結構言うな…。
「僕が考えていたのは、彼女の気持ちが冷めるまで、暴走しないかってこと。ただでさえあんなに暴走しやすいコなのに、これからはどうなるんだろうって」
「それでもその矛先はオレに向けられるだろうよ。アイツもそれで納得したんだし」
「それが一番問題なんじゃないか! 彼女、悪い人達との付き合いがあるみたいだし…」
「はっ! 売られたケンカは買うまでよ」
「和城ぉ…」
「んな情けない顔すんなよ」
オレは木から背を浮かせ、孝一の所へ歩き寄った。
「何となるって。気にすんな」