共に行く者
「僕が和城の家の隣に引っ越してきて、キミは興味があって、僕の家に侵入してきたんだよ。覚えてる?」
「覚えているが…正確には庭に侵入、だろう?」
「そうだね。二つの家を隔てる塀を登って、木に飛び移って来たんだよね。それがちょうど僕の部屋の真正面にその木があって…」
そうそう。
隣の家に人が来ると聞いて、オレは興味を持った。
そして塀をよじ登って、隣の家に植えてあった木に飛び移ったところで、孝一に見つかった。
二階の孝一の部屋は、今でも変わらずその場所にある。
「僕はビックリして、引っ繰り返ったんだよ」
「あん時、お前スッゴイ声出したよな」
アハハと笑うと、ギロッと睨まれた。
「笑い事じゃないだろう? その声を聞いてウチの両親と、キミの両親が何事かと駆けつけたんだから」
「ああ…そうだった」
不法侵入している姿をばっちり見られたオレは、親父からゲンコツを頭の上に落とされ、おふくろからは説教を30分間された。
「お前んとこの両親は許してくれたのに、オレの親はうるさかったなぁ」
「まあ苦笑はしてたけどね…。それに幼稚園に通っている子供が、あんな高い木に飛び移ったら、親としては心配だったと思うよ」
「覚えているが…正確には庭に侵入、だろう?」
「そうだね。二つの家を隔てる塀を登って、木に飛び移って来たんだよね。それがちょうど僕の部屋の真正面にその木があって…」
そうそう。
隣の家に人が来ると聞いて、オレは興味を持った。
そして塀をよじ登って、隣の家に植えてあった木に飛び移ったところで、孝一に見つかった。
二階の孝一の部屋は、今でも変わらずその場所にある。
「僕はビックリして、引っ繰り返ったんだよ」
「あん時、お前スッゴイ声出したよな」
アハハと笑うと、ギロッと睨まれた。
「笑い事じゃないだろう? その声を聞いてウチの両親と、キミの両親が何事かと駆けつけたんだから」
「ああ…そうだった」
不法侵入している姿をばっちり見られたオレは、親父からゲンコツを頭の上に落とされ、おふくろからは説教を30分間された。
「お前んとこの両親は許してくれたのに、オレの親はうるさかったなぁ」
「まあ苦笑はしてたけどね…。それに幼稚園に通っている子供が、あんな高い木に飛び移ったら、親としては心配だったと思うよ」