共に行く者
オレ達は反省し、できる限り相手をすることにした。

そして何とか騒ぎは収まった。

オレ達は高校を無事卒業し、みんなで同じ大学に進んだ。

学部はそれぞれ違ったものの、仲の良さは変わらなかった。

しかしオレ達の知らないところで、利実は変わっていった。

それを知ったのは、1年後。

利実が同じ大学に入学してきた時だった。

高校生の時はまだ、女の子らしい可愛さをもったコだった。

しかし露出の激しい格好に、派手なメイクで、一瞬誰だか分からなかった。

それでも利実はオレ達と一緒にいたいと思う気持ちは変わっていなかった。

相変わらず甘えん坊で、困ったことがあればすぐに頼ってきた。

再会した後は、少しの間は平和だった。

例え外見は変わろうとも、中身は変わっていないのだと、仲間と苦笑しながら言っていたのも束の間だった。

高校生だった時の騒ぎが、よりいっそう深く・重くなってオレ達に降り注いできたのだ。

利実は変わってしまっていた。

歪んだ方向へ―。
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