共に行く者
オレと孝一の席は後部座席から離れている。
楽しそうな女性四人組だが、その心中が荒れていることが分かるのが辛いな。
「何か…ゴメン、ね」
「何がだよ?」
「だって利実ちゃんを受け入れたのって、僕が原因だろう? あの頃、あんまり深く考えずに、みんなに彼女のことを紹介したから…」
そう語る考一の顔色は暗い。
「そう深く思いつめるなよ」
拳で軽く頭を叩いた。
「利実は行動タイプだからな。お前を通さなくても、何らかの形で接触してきただろうさ」
「うん…」
「どの道、こうなることは避けられなかっただろう。お前が気に病んでも、しょうがないことだ」
そう言ってぐしゃぐしゃと頭を撫でた。
「うわっ!? やめてよ、髪がボサボサになる!」
「お前がくっだんねーこと言わなきゃやめてやる」
考一の慌てっぷりに、思わず笑ってしまう。
「んも~。和城ってイジメっ子タイプだよね」
ボサボサになった髪の毛を手櫛で直しながら、どこか恨めしげに言われた。
「お前がいじりやすいのがいけない。そういうとこ、変わらないのな」
「まったく…。でも和城のそういうとこ、嫌いじゃないよ?」
「へえ?」
「僕はあんまり積極的な方じゃないからさ。和城のおかげで寂しさとか、感じずに済んだから」
楽しそうな女性四人組だが、その心中が荒れていることが分かるのが辛いな。
「何か…ゴメン、ね」
「何がだよ?」
「だって利実ちゃんを受け入れたのって、僕が原因だろう? あの頃、あんまり深く考えずに、みんなに彼女のことを紹介したから…」
そう語る考一の顔色は暗い。
「そう深く思いつめるなよ」
拳で軽く頭を叩いた。
「利実は行動タイプだからな。お前を通さなくても、何らかの形で接触してきただろうさ」
「うん…」
「どの道、こうなることは避けられなかっただろう。お前が気に病んでも、しょうがないことだ」
そう言ってぐしゃぐしゃと頭を撫でた。
「うわっ!? やめてよ、髪がボサボサになる!」
「お前がくっだんねーこと言わなきゃやめてやる」
考一の慌てっぷりに、思わず笑ってしまう。
「んも~。和城ってイジメっ子タイプだよね」
ボサボサになった髪の毛を手櫛で直しながら、どこか恨めしげに言われた。
「お前がいじりやすいのがいけない。そういうとこ、変わらないのな」
「まったく…。でも和城のそういうとこ、嫌いじゃないよ?」
「へえ?」
「僕はあんまり積極的な方じゃないからさ。和城のおかげで寂しさとか、感じずに済んだから」