another story
7.
ほとんど、衝動だった。
大好きな平岩先輩が、目の前で、私ではなく、
さゆりちゃんに告白して。
私の方が、ずっとずっと、彼のことが、好きなのに。
それなのに私には、あんな彼の笑顔は向けられない。
さゆりちゃんがいなければ、平岩先輩の心は、私に向くかもしれない。
“さゆりちゃん”がいなければ――
大好きな平岩先輩が、目の前で、私ではなく、
さゆりちゃんに告白して。
私の方が、ずっとずっと、彼のことが、好きなのに。
それなのに私には、あんな彼の笑顔は向けられない。
さゆりちゃんがいなければ、平岩先輩の心は、私に向くかもしれない。
“さゆりちゃん”がいなければ――