君に恋した瞬間、
「やだ」
冷の言葉を即切る。
「たく!なんなんだお前は!」
怒った冷が、俺を捨ててさっさと屋上へ上っていく。
慌ててその後をついていく俺を、上からちらっと冷が見て笑った。
遊ばれてんの俺?
あーもう、なんか情けない。
どーのこうのしている間に、屋上についていて一番見晴らしのいい屋上の屋根に登る。
風が制服を揺らし、頬に心地よくあたる。
街が見渡せるここは、誰も来ない穴場スポット。
そして、俺らの特等席。
冷から弁当を渡され、ただなんとなく開いて食べる。