君に恋した瞬間、


封も切られていないその手紙。


存在忘れて、開けてすらないその手紙を、二人が興味津々にみつめる中開いた。



開けるとそこには、女の字で長々と文字がつづられていた。



今まで何度も見たことのあるような文に、何度も言われた言葉。


好きですとか、付き合って欲しいとか・・。



正直言われても、どうこう思わない。



別に、好きなわけじゃないから。



・・・・俺は、杷仔が好きだから・・・。


「はぁ・・・」


小さなため息が自然と流れ、俺はその手紙を四つ折にして制服のポケットに入れた。



「どうすんの？待ってますって書いてあったぜ？いくんだろ？」


隆李が聞いてくる。


悩むんだよな、こういうの・・・。



行くべきか、行かざるべきか？



行って無駄に期待させるより、行かないほうがいいんじゃねぇーのとも思うし。



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