君に恋した瞬間、



そういう気持ちもちょっと込めてみる。


だってさ、優しくするより・・いいと思うんだ。


「つ、付き合い・・たいです」


まっすぐ俺の目を捉えて素直に言う。


そんな瞳で俺を見られるのが、耐えられない。



杷仔にそういえない自分が、たまらなく情けなくみえるから・・。



「ごめん、出来ない・・。俺、君のこと好きになれそーにないんだよね」



こんなひどい言い方しか出来なくて、ごめん。



俺が、弱くて情けないせいで、あんたを傷つけてごめん・・・。



だから、俺への想いを消し去って・・。



「そう、ですよね・・。ほんと、ごめんなさい」


無理に笑顔をつくってるっていうのが、分かる。


ほんと、もっと怒ればいいのに。


何様?って、怒鳴りつけてくれればいいのに。



そんな最低な人だったなんてって、軽蔑してくれればいいのに。







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