君に恋した瞬間、
杷仔は、中学の頃からの好きな人がいる。
その人は一個上の先輩で、俺のサッカー部の部長。
文武両道で、ルックスも良い先輩は1年から3年まで幅広い幅でモテる。
「武東先輩と、昨日帰りばったりあったの!それでね、俊平の幼馴染だよねって聞かれて・・・」
楽しそうに、経緯を話す杷仔。
内容なんて、聞こえない。
きっと素直に聞いていたら、俺は杷仔になにするか分からないから。
「ちょっと、ねぇ聞いてた!?」
「あー、ハイハイ聞いてました、聞いてました。惚気話をたっぷりと」
学校について下駄箱に靴を入れようとした。
・・・ラブレター?
上履きの上に、ぽつんと一つ置いてある。
またか・・・。