君に恋した瞬間、
それをいつものように、鞄の中にいれる。
「モッテモテだね~」
その様子をみていた杷仔が、笑いながら俺をみた。
杷仔にとって、俺はただの幼馴染だってことぐらい分かってる。
けど、好きな人から言われるのって・・・苦しい。
「誰かさんとは違ってね」
嫌味たらしく笑って、俺は自分の教室へと向かった。
と、後ろから杷仔が俺を呼ぶ声が聞こえ不覚にも振り向いてしまった。
「じゃーね!俊平、放課後一緒にかえろーね」
ニコニコと笑って、手を振る。
そんな彼女に、どきどきする。
「気が向いたらなー・・・」
適当に返事をして、また前を向く。