P U R E -ダイスキ、






「じゃあ。


……俺と付き合ってくれますか?」





………え?




待って、なんで??



ゆ、唯先輩は?




「嘘ついてごめんな?」



って、あたしよりも不安そうな顔で首を傾けるから。




「……すきぃ〜…」




子供みたいな返事になってしまった。





「だから泣くっつったのに」



「……さいあく〜…」



なんの意地悪さ?



どんだけ泣いたと思ってるのさぁ……。





「嬉しくても泣くの?」


意地悪な言葉とは反対に優しく頭を撫でる。




「うるさい〜っ」




泣かせたの誰だと思ってるの?



可愛い顔してSで、


かと思えば優しくて…



匠にはほんと参るよ。




「嘘だって♪」


勝ち誇ったように笑った。



「もぉ…」





いきなり、腕をひくから




「……っ」




思わず目をぎゅっとつむった。






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