ラスト・ラン 〜僕らの光〜

凛子もなんとなく感じ取っているのだろうか。

タイムリミットが刻々と迫っていることを。

俺はゆっくりと頷いた。


「そう…」

「いつまでも三浦の体、貸してもらうわけにはいかないからな」

「うん…」

「凛子」

「何?」

「俺と約束してほしい」

「…」

「もう俺のことで泣くな」

「…うん」

「お前は一人じゃないんだから」

「分かってる…」

「俺はずっと凛子のそばにいるから」

「本当に?」

「ああ、約束する」

「私も…約束する。このお守りもう二度と失くさないって」

「…うん」

「ずっと大切にする」

「…うん」


お守りをぎゅっと握りしめる凛子の頭をポンポンと優しく叩いた。

小さな肩が少しだけ震えていた。
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