ラスト・ラン 〜僕らの光〜
「青柳にプレゼントがあるんだ」
「私に?」
「あの砂場の左隅のところ掘ってみて」
「えっどうして」
「いいからいいから」
背中を押されて砂場に向かうと、左隅のところの土が濃く変色している。
そこを手探りで掘ると、爪先にカチン、と硬いものに当たったような感触がした。
恐る恐る取り出してみると、私は思わず目を疑った。
それはこんぺいとうがいっぱいに詰まった小さな瓶。
「どうして…」
「ずっと探してたんだってな。大事なお守りなんだろ」
手が震える。私はゆっくりと彼を見上げた。「どうして?」
「あなたが知っているの?」