ラスト・ラン 〜僕らの光〜
だってそれは…
私と、
──────隼平だけしか知らないはず。
これをお守りにしていることも。
──はあ?どっかに落としたって?
──どうしよう。ずっと肌身離さず持ってたのに。
──仕方ねえな。俺が探してきてやるよ
もしかしたら。
もしかしたら、ってずっと考えてた。
カフェで別れた後、隼平はずっとこのお守りを探してたんじゃないだろうかって。
あの雨の日も。
──分かった、絶対になくしたりしない。ずっと大切に持ってるよ。
私が失くさなければ。
あの約束をちゃんと守っていれば。
隼平は私のせいで……───────────
「青柳のせいじゃないよ」