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「とにかく、あんたに話すことは何もないから。
あんたにあたしのキモチ分かってほしいとも思わないし。」


第一誰かも知らないあんたに自分のことペラペラ喋れないし。
見たとこウチの制服じゃないし。

この制服、どこの学校?


「私が話したいの。
あなた、確か超美人ででも気がキツいって噂の玲羅さんでしょ??
私の学校でも有名だよ。」


えっ…
あたしが、有名??

それってあたしがいじめられてることで有名なわけ?
またアイツら余計なこと言ったんじゃ…


「さっきから思ってたんだけど、あんたどこの学校なわけ?
あたしって、そんなに有名なの??」

あたしが少し関心を持ち始めたからか女は少し笑顔になり嬉しそうにこっちを見た。
まるで飼い主に飼われているペットの様に。


「あっ!そうだったね!
私は鈴蘭中学の那奈。ヨロシクね?」

鈴蘭中って確か超進学校のお嬢様学校じゃん。
何でそんな生徒がここに。

てか、あたしみたいなやつと関わったらダメなんじゃん?


「へー。
あの鈴蘭中ね。あたしは玲羅。って、知ってるよね。
ヨロシク。

で、何でそんなお嬢様がこんなとこに??」


そう。
1番大事な所。
フツーに考えてどっかのお嬢様が来る様な所じゃないウチの中学にコイツがいるのがおかしい。

あたしなんか貧乏な家なのに、真逆すぎる。
お嬢様と貧乏娘。どう考えたって住む世界が違う。

「あたしお嬢様じゃないよ。
確かにあたしのお父さんは財閥だけどね。

小さい頃お母さんが死んじゃってから、私はお父さんと暮らしてきた。
いつも勉強勉強。あの人の近くにいる以上逃げられなかった。」

「それでやっと救われたわけだ。」

よくある話のオチ。
正義のヒーローでも出てくるんじゃない?





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