鏡の中の少女
そう…清掃のバイトも、おばちゃんとして日々奮闘していたけど相変わらず田嶋には目をつけられているようだ…。何かと私にイチャモンをつける厭な奴だが…真面目な分は認めてはいるようだ。
生活も、仕送りも日に日に少しずつだけど楽になって月に一度は弟や妹達 にも楽しみに出来る日を作ってあげられた。

(私自身の情緒不安定は、相変わらずで気持ちの浮き沈みは激しい…例の[妬み病]は特に。こればかりは何とも出来ないんだよね~はぁ)

「今朝も、暑いわねぇ~蛍ちゃんは遊びに行かないの?」
「えっえぇ…」

毎朝交わされる近所のおばちゃんとの会話…これが一番嫌い………誰も知らない私の陰の部分を掻き回される感があるのだ
季節は、夏…夏休みだ…勿論 大変な人など沢山いると頭では判って納得しているつもりだ。けど何度も言うが…気持ちと考えが違うことと知ったのは一人になってからだし 寂しいとも思うようになった。誰かに弱みを見せるつもりは毛頭ないけど…………………。

遊びたい自由になりたいオシャレしたい恋したい 遊びたい自由になりたいオシャレしたい恋したい遊びたい自由に…………
グルグルドロドロ侵食しようとする気持ちに、しっかりと鍵を掛けると足早に店へと急いだ。
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