只今、受験生
くすぐる思い
『佐久間、おはよう。』
「・・・・。」
無視・・・。あれから、佐久間と話してない。
話してないというか、向こうが一方的に無視してるし。
しかも、最悪。
リレーのバトンパス相手は佐久間やけん、気まずい・・・。
体育大会の練習もはじまった。
「まあ、今日はリレーをしてみよっか。」
放課後、先生が1~4組のリレー選手をあつめた。
「よーい、スタート。」
その掛け声とともに、各クラスの人らが走り出す。
あたしは二番手。
あたしらのクラスは、一番。
次はあたしが走るところ。
一番手の人から、バトンを渡されすばやく走り出す。
ドンッ
他のクラスのひとにぶつかられ、こけてしまった。
『痛・・・・。』
そう思っていると、もう3位になってしまっている。
すぐ立ち上がって、走り出す。
まだ2位の人とは距離がちかい。
けがをした足で、懸命にはしった。