只今、受験生
あたしは、万理から逃げる。万理は必死にあたしを追いかけてくる。
先に靴箱についたあたし。
『ハァ・・・。疲れた。』
そう言いながら、顔をあげた。
「小川、おはよ。」
『あ、おはよ。』
石岡君は、上履きをはいてすぐ教室に向かっていった。
「やっぱりぃ~、石岡君さ~万理のこと好きだって~」
『だーかーらー、そんなのありえないから。』
上履きをはいて、また万理から逃げる。
「もー、恵理子逃げないでよー。」
教室に到着。
『やっと着いたぁ。瑠奈と萌と尚子おっはよー。』
「「「おはよー。」」」
「みんなおっはよー。恵理子ね、石岡君のことどう思ってるか聞いても答えてくれないのー。」
『ちょっと、石岡君に聞こえてるって・・・。』
「別にいいやん。石岡君と恵理子は似合うんやしさぁ。」
尚子はにやにやして、耳元でささやく。
「いいよねー。石岡君に思われてさぁ。」
『はぃ?意味わかりませんけどー。』
ってか、全部石岡君に聞こえてるー( 一一)
下校。
「万理ね、補修があるから先に帰ってね」
『うん。』
一人で下校するのは、めったにないなぁ・・・。
学校から出て、20メートルくらい歩いた。
「小川。」
『あっ。石岡君。どうしたの?』
「俺もこっち方面だから、一緒に帰ろうぜ。」
『う、うん。』
なんか、最近の石岡君って気持ち悪い。