只今、受験生
修学旅行前日。

エナメルバッグをせおいながら、万理と一緒に登校する。

「万理ねー、なんっていうか修学旅行に欠けてるんだ。」

『何を?受験?』

「受験なわけないじゃーーん。やっぱりぃ、今は青春っていうじゃん。だから恋のこと。大好きな克哉に告白するんだ。」

克哉・・・・。

佳澄はまだ克哉が好きなのに・・・。

『佳澄はどうするの?』

たずねたときに、万理は不気味な笑顔をつくった。

「受験で克哉を捨てる子だよ?しかも別れたんだし。万理は、受験のために克哉捨てたりなんかしないよ。捨てた佳澄が悪いんだし。」

最低・・・・。佳澄の気持ちまだ知ってるくせに。

『そう・・・。まあ万理なりに頑張ってね。』

「ていうかー、不登校の山岸尚子って今日来ると思う?」

『来ないでしょ。やっぱり、行きにくいと思う。』

「でもね、万理の予想では来るな。絶対。来てほしくないんだけど。」

だれがこようがこないだろうがどっちでもいいやん。

そう思っているうちに学校に到着。

「あっ。万理おはよーう。」

笑顔で佳澄は万理にあいさつをした。

「瑠奈~。向こうにいこー。」

万理は、瑠奈とどっかにいった。


視力が低下しているあたしでも見えた。

二人のいった先は。


克哉のところだ。
< 4 / 21 >

この作品をシェア

pagetop